ぽんがしぐさ
ポンガシグサ
『ピクミン』で登場した原生生物。名前の由来は米菓子の一種であるポン菓子と思われる。 肉厚の葉を持った食虫植物の一種であり、 葉の中心にピクミンを投げ込むとピクミンを葉の色に応じた色のピクミンに変色させ、 タネとして吐き出す性質を持っている。 『ピクミン』ではベニポンガシグサ(赤)、ルリポンガシグサ(青)、キイロポンガシグサ(黄)が登場し、 『ピクミン2』ではそれに加えてムラサキポンガシグサ(紫)、シロポンガシグサ(白)が登場した。 『ピクミン3』においてもそれぞれ岩ピクミン、羽ピクミンに対応した黒色と桃色のポンガシグサが登場したが、 それぞれ固有の名称は付けられておらず、単に“ポンガシグサ”と呼ぶ。ゲームでは、主にピクミンを増やしにくいエリアにて隊列における各色のバランスを調整するために利用される。 その性質は微妙に異なり、変換できる数の上限は『ピクミン』では50匹、『ピクミン2』のムラサキポンガシグサとシロポンガシグサは5匹、 それ以外のポンガシグサは10匹となっている。『ピクミン3』では色にかかわらず5匹に統一された。 『ピクミン』『ピクミン3』ではラストボスと戦うエリアに全色分のポンガシグサが咲いている場所がある。 また、『ピクミン2』では地下にしか咲いておらず、特にキイロポンガシグサは“食神の台所”3Fにしか存在しない。その生物的特徴は奇怪な生物の多いPNF-404の生態系の中でも特に異質なものであり、 未だに何故ピクミンを花の色に変換するのか、あるいはどのようにして変換するのかといったことは解明されていない。 紫ピクミンなど一部の種はポンガシグサがなければ繁栄していけないため、ポンガシグサに依存した生態を持っていると言える。 ピクミンの発生源であるという説や、ピクミン科の亜種であるという説もあるが、真相は明らかになっていない。
岩ピクミン
『ピクミン3』で初登場したピクミンの一種。 ストーリーモードでは“再開の花園”の洞窟内で初遭遇することになるが、 トロロタラシに捕まっているため、トロロタラシを倒さなければ仲間にすることができない。身体が硬い石のような物質でできており、各ステージに点在する“スイショウ”を破壊できるという特徴を持つ。 また、岩ピクミンを原生生物に投げると大きなダメージを与えることができるため、戦闘での活躍も期待できる。 さらに潰す攻撃に対して無敵であるため、フタクチドックリやイモガエルと戦うときは岩ピクミンのみで挑むと犠牲ゼロで倒すことができる。このようにルート開拓・戦闘力両面において有用な特徴を持ってはいるが、 投げる際にバウンドする、張り付き攻撃ができない、などといった特徴を持ち併せているため、 戦闘力に関しては状況によっては赤ピクミンの方が勝る場合もある。
黄ピクミン
『ピクミン』で初登場したピクミンの一種。 『ピクミン』ではバクダン岩を扱える唯一のピクミンとして、『ピクミン2』では電気に耐性を持つピクミンとして、 『ピクミン3』では電気耐性に加え、タテ穴・ヨコ穴の開通速度と、埋まっているフルーツを掘る速度が早い唯一のピクミンとして登場する。 共通しているのは“他のピクミンよりも高く飛ぶ”という点のみである。 『ピクミン』の頃からすでにバクダン岩を扱えたり、採掘速度が速いなどといった特徴から、他ピクミンよりも器用であることがうかがえる。 いずれのシリーズでも、他ピクミンと違って代替の効かない特性を持っていることもあり重宝される傾向にある。特に『ピクミン2』における高難度の地下ではダマグモ系のボスが多いことや、属性攻撃のうち電気のみが即死ということもあり、 それらに強い黄ピクミンがよく活躍する。『ピクミン3』では赤ピクミンを差し置いて最初に遭遇するピクミンとして登場した。
羽ピクミン
『ピクミン3』で初登場したピクミンの一種。ストーリーモードでは“交わりの渓流”で出会うことになる。 目が大きい点や小柄な点など、ピクミン科の中でも白ピクミンとの類似点が多く見られる。 ピンク色の身体に小さな羽根が付いており、常に飛んで動き回る。そのため、浅瀬であれば水上を移動することもできる他、段差を飛び越えて物を運ぶこともできる。 ストーリーモードではオニヨンごと天敵のマリグモに捕らえられており絶滅寸前だったところをコッパイ星人に助けられた。 攻撃力は青ピクミンよりもさらに低く全ピクミン中最弱であるが、空を飛ぶ原生生物に何度も立ち向かっていけるという強さを持ち併せており、 フーセンドックリやサライムシといった原生生物に対しては無類の強さを発揮する。
紫ピクミン
『ピクミン2』で初登場したピクミンの一種。丸くて太い紫色の身体に、赤色の花、そして頭の周りに数本生えた体毛が特徴。 『ピクミン2』では赤ピクミンに続き二番目に出会うことになるピクミンで、 原生生物との戦闘・お宝の運搬それぞれで中核的な活躍ができることから、本作の中心的存在とも言える存在である。 赤・青・黄ピクミンと異なりムラサキポンガシグサでしか増やすことができず、そのムラサキポンガシグサも特定の地下でしか咲かないという、 かなり特異な生態を持っている。移動が遅い代わりに力持ちであり、運搬時は通常のピクミンの10倍の力を発揮できる。 “ジオグラフィック・システム”“スフィア・マップ”“超重ギガンティス”は重さが100を超えるため、 紫ピクミンがいなければ運ぶことができない。 その巨体から想像できるようにかなり重く、投げると着地時に衝撃波を放つ。個体差はあるが小型~中型原生生物はこの衝撃波をまともに受けると数秒ひるむため、その隙に容易に倒すことができる。 このように多方面で飛び抜けた性能を発揮できることから、『ピクミン2』のプレイヤーの間ではしばしばゲームバランスを崩した原因とも言われる。 そのためか、ミッションモードでのみ登場となった次作『ピクミン3』では戦闘面での性能はやや抑えられている。
赤ピクミン
『ピクミン』で登場したピクミンの一種。赤い身体に尖った鼻を持つ。 シリーズを通して最初に出会うピクミンであり、チュートリアルパートで操作される役割を担っている(『ピクミン3』では一部役割を黄ピクミンも担っている)。 第一作で最初に登場したピクミンということもあり、ピクミンの代表的存在である。 ピクミンを示すアイコングラフィックは赤ピクミンをモデルとしていることが多い。 他ピクミンと比べて攻撃力が高いことが最大の特徴である(およそ1.5倍)。 また、熱に耐性があるため、間欠炎、ブタドックリ、カジオコシなど火を扱う仕掛けや原生生物を処理するためには赤ピクミンが不可欠となる。 攻撃力が高いのは尖った鼻があるからだという説明がされることがあるが、 実際には他ピクミンと比べて筋繊維が太いことが直接の要因と言われている。そのせいか、ピクミンの中ではもっとも活発な種であるらしい。 火属性を持つ原生生物に限らず、戦闘面では赤ピクミンがいるのといないのとでは効率に大きな差が出るため、 戦闘の機会が多いステージでは特に重宝される。
青ピクミン
『ピクミン』で登場したピクミンの一種。青い身体に三角形のような形をしている口を持つ。 ゲーム中では確認できないが、口元の周りのほほの部分にはエラがあり、 口とエラを使うことでピクミン科で唯一水中呼吸を実現している。なお、ピクミンは捕食活動を行わないため食事のためには口は使われない。 シリーズを通して一番最後に仲間になるピクミンである。 ステージによっては水の占める割合が多く、青ピクミンがいなければ回収作業を進められない場合があるため、 それらを早い日数で回収するためには青ピクミンをなるべく早く仲間に加える必要がある。 この傾向は『ピクミン3』でもっとも顕著であり、ピクミンシリーズにパズル的なテイストを加える重要な役割を担っている。 戦闘が苦手であるという特性を持ち、『ピクミン』『ピクミン2』では最弱攻撃力という設定になっている。 多くの場合水棲生物は青ピクミンのみで戦うことになり、赤・紫ピクミンなどの力を借りることができないため、 概ね陸上よりも水中の方が体感難易度は高い。水中の城はその極端な例である。 『ピクミン3』では攻撃力は黄ピクミンと同等になったため、若干パワーアップしたとも言える。
白ピクミン
『ピクミン2』で初登場したピクミンの一種。『ピクミン3』では本編には登場せず、ミッションモードの一部でのみ扱うことができる。 標準的なピクミンよりも一回り小さい身体に、発達した赤い目を持つ。花弁は紫ピクミンと同じ赤紫色。 小さいためか非常にすばしこく、移動速度が速い。そのため、時間短縮が重要な意味を持つピクミンシリーズにおいては、 運搬作業を素早く処理するためにとても重宝される。 また、『ピクミン2』ではピクミンで唯一完全に埋まったお宝を見つけ出す能力を持っている。 隊列に加わっていれば、命令を下さなくても埋まっているお宝の下を通ることで自動的に察知して掘り始める。 『ピクミン3』では完全に埋まったものは登場しなかったため、その能力は消えることとなったが、 移動速度に関しては他ピクミンとの性能差がさらに顕著になっており、特にカケラ、キンカイを運ぶ際にその真価を発揮する。 また、白ピクミンは毒を持っており、原生生物に食べられても毒によってダメージを与えることができる。 毒のダメージはさまざまであるが、概してデメマダラ科はこの毒に弱い傾向にあり、『ピクミン2』のベニデメマダラとその近縁種は大型の原生生物であるにも関わらず、 白ピクミン1匹分の毒で致死量に至る。逆に、ヘビガラス科は比較的毒に耐性を持っているらしく、アカヘビガラスは白ピクミン11匹分までの毒に耐える。 『ピクミン3』でもこの能力は健在だが、チャッピーなどの毒耐性が強くなっていること、白ピクミン自体が運搬に非常に重宝する存在であることから、 敢えて食べさせる意味は薄くなった。
コッパチャッピー
『ピクミン2』で初登場したピクミンの一種。 ヤドリピクミンがデメマダラに寄生した姿のうち、単独で捕食活動を行わない個体を指す。 リーダーであるハチャッピーを倒して混乱しているところを笛で呼ぶと、隊列に加えることができる。 地上には一切登場せず、本編では地下世界である“辺境の洞窟”(3F、6F)、“水中の城”(1F~4F)、“百戦錬磨の穴”(8F)にしか出現しない。 チャレンジモードでは“グリーンホール”(1F)、“ひみつの花園”(1F)の2ステージで登場する。 また、ハチャッピー1匹につき通常10匹のコッパチャッピーが付いているが、 隊列のピクミンと合わせて100匹を超える場合は、超過した分は出現しない。 水、炎、電気、毒すべての属性攻撃に対する耐性を持っているため、ピクミンの中でも非常に扱いやすく、 作中では主に高難易度の地下における救済措置として登場している。 間欠泉に乗ることはできず、地上に連れて帰ることはできないが、ポンガシグサなどで他のピクミンに変換することで間欠泉に乗ることができるようになる。コッパチャッピーは単独での捕食活動を行わず、 ハチャッピーなどリーダーとなる存在に依存することで外敵から身を守っている。 ハチャッピー以外のリーダーにも付き従うが、 コッパチャッピー自身はオニヨンを持たず、本来運搬などをする必要が無いため、 何故他のピクミンと同じように行動するようになるのかは不明である。 また、コッパチャッピーはデメマダラの幼生であるベビーチャッピーよりも小さいにもかかわらず、 すでに斑紋などが現れており、その成長過程にもデメマダラ科としては不可解な点が多い。 ヤドリピクミンには宿主を突然変異させるホルモンを分泌する能力があるのかもしれない。
キノコピクミン
『ピクミン』にのみ登場するピクミンの一種。 厳密には生物名ではなく、 赤・青・黄ピクミンのいずれかがボケナメコの胞子を浴びたときの状態を指す俗称である。 キノコピクミンになると花弁がキノコの傘のように変形し、身体全体が赤紫色を帯びるようになる。 キノコピクミンは一種の状態異常であり、通常のピクミンが行う運搬などの習性は見られず、 それどころか正常のピクミンやオリマーを敵と見なして襲ってくる。 正常のピクミンもキノコピクミンを敵と見ており、襲われると反撃する。 通常はどちらかが死ぬまで攻撃は止まない。 ボケナメコを倒すと正常化するため、 キノコピクミンはボケナメコの胞子によって操られていた状態であると推測することができる。
オニヨン
ピクミンの母体となる生物である。タマネギのような球状の本体に、大きな花と収納可能な三脚を持っている。 オニヨンという名前は、ホコタテ星に存在する野菜“オニヨンタマネギ”に似ていることに由来する。 光合成をする植物であり、光のない場所では活動停止状態になる。オニヨンは朝が来ると地上に降り立ち、三脚で自立して獲物となるものを吸い込む準備をする。 ピクミンがオニヨン本体の真下に獲物となるペレットや原生生物を運ぶことでオニヨンがそれを吸い込み、 ピクミンの種として還元する。 また、夜になると凶暴化する原生生物の脅威から逃れるために空中に避難する。 頭部の花の部分は種を出す機能を持つとともにプロペラの機能も持ち合わせており、 これを回すことで空中に浮かぶことができる。ピクミンはオニヨンとセットで初めて生物としての活動が成り立つ動物であり、 オニヨンがなくては生きていくことができない。 ただし、地下においては必ずしもそうであるとは限らず、 白ピクミン、紫ピクミン、ヤドリピクミンに関しては未だにオニヨンの存在が確認されていない。 『ピクミン3』では大幅にデザインが変更され、 オニヨン同士が合体し、中に複数色のピクミンが共同で生活できるようになった。 また、『ピクミン』のエンディングでは、現在確認されているピクミン以外の色のオニヨンが多数見られ、 PNF-404にはまだ見ぬピクミンが多数存在することが推測されている。